第22回 「日蘭両国の子ども経ちのQOL調査から」  報告

当日の報告は、貴重なデータの報告がなされたあと、
質疑がなされました。

公表していないデータについても口頭で、
説明がなされた部分がありましたが、
データの公表のもつ難しさを改めて
感じさせられました。

質問項目の設定、尺度の設定、
アンケート回答者の選定、
翻訳語のもつ問題性、
回答結果の解釈の多義性、
など改めて、社会調査というものの
もつ可能性と限界が
具体的な調査結果基づいて明らかに
なりました。
そうして限定をつけた上で、大変興味を
引く結果がたくさん紹介されました。

そのごく一部を紹介します。

(1)孤独を感じると応えた15歳の比率
  ユニセフ2007年調査結果
  日本だけが30%近い高率、他の国は10%以下。
  オランダは2ないし3%。

この結果が、日本は欠損値が多いという理由で、
日本抜きで、報告されたということです。
永田さんの補足によれば、ようやく、
このデータが新書で取り上げられた、ということでした。

(2)日本の場合、自尊感情が、他国に比べて低く、
  さらに学年があがるにつれて階段状に低下している。

(3)日本のデータとオランダのデータそれに
  オランダにある日本人学校のデータを比較すると
  オランダの日本人学校の結果は、むしろ
  オランダに近い。

この結果は、国民性というよりも、システムのあり方が
大きく影響していることを示唆しているということになり、
興味深いものがあります。

今後は、御茶ノ水女子大学のCOEプロジェクト
の一貫として、さまざまな国の日本人学校の
調査をする予定ということでした。

今後の研究の進展が待たれます。
(今井)
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